「つらい」と言う人に、「つらい経験は糧になるから頑張れ」というのは、酷な気がする
傷ついたから、優しくなれた。ある。確かにある。
でも、優しくなるには傷つかなきゃいけない、なんてわけではなくて
傷は優しさに進化させなきゃいけないわけでもないはず— 鷹れん (@takaren_kktm) 2016, 1月 26
いつか優しくなる、いつか活きるからって 逃げていいつらさから逃げないように頑張る必要はなくて 逃げなかった傷は確かに強いしすごい。でもそれが正解じゃなくて、 美徳でもないような 正々堂々と背中を切られたっていいじゃない、みたいな — 鷹れん (@takaren_kktm) 2016, 1月 26
当時は(といってもほんの少し前のことですが)体は疲れきっていて、正直心もそんなに元気ではありませんでした。
そのせいで出た弱音でもあります・・・笑
けどこれは、常々思っていることでもあって。
私は「言葉」というものにすごく敏感に反応するみたいです。
必要以上に考え込んで、相手が考えていないような部分まで想像したり、逆に発信するときにはこれでもかってほど悩みぬいて言葉を選んでいったりします。
そのせいでたくさん傷ついたけれど、そのおかげでむやみやたらと傷をつけずに済みました(と私が思っているだけできっと私が想像してるよりずっと多くの人を傷つけてきたと思いますが・・・。少なくとも、悪意を持って人を傷つけることは少なかったと思います)。
「つらい経験は糧になるから頑張れ」
これは、私が実際に言われたことのある言葉だったりします。
誰にどんな状況で言われたのかは覚えていないのですが、当時の私は逃げたくてつらくてしょうがなかったのでしょう。
このつらい状況を糧にするために、私は逃げてはいけない。
ここで逃げる私は、頑張ってない。
そんな風に考えていました。
「つらい経験は糧になる」
この言葉は、きっと嘘じゃない。
つらい経験をしたり、傷ついたりしたら、考え方が広がったり人の傷を想像したりできるのかもしれません。
でも、きっと本当でもないと思います。
優しい人はつらい経験があったってなくたって優しいし、
たとえ「つらい経験」が「糧」になるとしても、他に「糧」の材料なんてごまんとある。
「つらい経験」なんて、ないかあるかだったらないほうがいいと思うんです。
「つらい経験をしてこなかったから自分は人の苦しみなんて理解できない」なんて卑下する必要も、
「つらい経験から逃げてしまったから自分は頑張らなかった」なんて自信を失う必要もないのではないでしょうか。
私は、いじめられ、不登校になり、家族との溝に悩みながら、生きてきました。
それらは「つらい経験」に当てはまると思います。
確かに糧になってくれました。
人の傷を想像したり、むやみやたらと傷つけてしまわないように言動を考えるようになったり、不登校やいじめで悩む人のために自分の経験を役立てたりしてきました。
少しずつですが、感謝できるようになってきています。
私がティーンズプレイスを運営してきたのは、不登校になったからです。
実際に経験したからこそ理解できることは数多くありました。
けれど私は「つらい経験は糧になるから頑張れ」なんて言えません。
「つらい経験は糧になる」
これは、本人だけが言える言葉だと思うのです。
苦しい状況のとき、自分を奮い立たせるように。
その状況を打破したとき、自分の糧になったものに感謝するために。
「つらい経験は糧になる」と言えると思うのです。
そして別に「つらい経験は糧にしなきゃいけない」なんてわけでもないはずで。
というか、「糧」ってなんなんでしょう。
きっと、つらい経験じゃなくても、楽しい経験でも嬉しい経験でもなんでもないような単なる日常の経験でも、自分の「糧」にはなると思います。
別に特別なことじゃなくて。
生きてきたその一日一日、一瞬一瞬が、自分をつくる「糧」になってくれてるんじゃないかな、と。
だから、例えばつらい状況から逃げたとしても、闘わなかったとしても、途中で諦めたとしても、打破したとしても、両成敗になったとしても。
その全てが「糧」になってくれるんではないのかな。
背中を向けたっていい。その背中を切られたっていい。正面から切られたっていい。切られる前に切るのも、選択肢のひとつです。
どれが正しいとか、どれにするべきとかは関係なくて、一番大切なのは「自分がどうしたいか」ではないでしょうか。
いつか優しくなる、いつか活きるからって 逃げていいつらさから逃げないように頑張る必要はなくて にげなかった傷は確かに強いしすごい。でもそれが正解じゃなくて、 美徳でもないような
「美徳」がなにかなんて所詮人それぞれ。
だったら、自分がしたいことをしていいのではないかな。
誰かに「頑張れ」って言われたからって頑張る必要なんてないんです。
「頑張る」の基準だって、人それぞれなんですから。
生きること自体が「頑張ること」なら、生きるだけでいい。
生きることも頑張れないほどつらいなら、他の全部を投げ捨てていい。けれど、しぬのはちょっと寂しいかなぁ。
そのくらいで、いいのだと思います(*´`)
余談ですが、
どうやらこのブログがティーンズプレイス100件目のブログみたいです。
鷹れん個人としても、記念すべき「90件目」!
毎日コツコツやってきて、いつのまにかこんな数字になりました。
なんだか感慨深いです。
いつも支えてくれる皆様がいるからこそ、できたことだと思います。
これからも頑張りますので、応援よろしくお願いいたします(*´`)
鷹れん
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