私が最後にいじめられたのは、高校2年生のときでした。
けれど、今でも夢に見ることがあります。
「私をいじめない人が確かにいる」「仲間はずれにされたら新しいコミュニティを作ればいい」「愛してくれる人はいる」
そういう思いもあるものの、
「またいじめられたらどうしよう」「また仲間はずれにされたらどうしよう」「愛してくれる人がいなくなったらどうしよう」
そんなふうに悩むことが、未だにあります。
「いじめ後遺症」と私
「いじめに関することで悩んでいる」というと、どうしても
- 本人がいじめられて悩んでいる
- 友達がいじめられていて悩んでいる
- いじめられるのでは、と怯えて悩んでいる
などと考えられがちです。
しかし、私の場合、いじめに関連して一番苦しかったのは、「いじめが終わった後」でした。
いじめが終わると同時にまわりは心配しなくなります。
「あの子はもういじめられなかったから大丈夫」「元気になる」と思われるからか、私に対して「大丈夫?」といってくる人はいなくなっていきました。
1.「またいじめられるのではないか」繰り返される不安
いじめが解決してからも、例えば隣で誰かが内緒話をしていると「笑われているのではないか」「陰口の標的は私なんじゃないか」と不安になりました。
転校先の中学校で、体育祭の練習をしているときに怒鳴って注意をする人がいました。
「まじめにやれ!」「ちゃんとやるまで終わらないぞ!」「そこ! 私語を慎め!!」
私一人に向けられているわけではなく、生徒全員を対象にしていることは明らかでした。
しかし、私が真面目すぎたのでしょう。すべて自分に向けらえたものだと感じ取ってしまいました。
父親に怒鳴られた思い出がフラッシュバックして、恐怖で頭がいっぱいになってしまうのです。
「先生に注意されるのが怖い」と母親に相談したとき、
「被害妄想にもほどがある。付き合わされる身にもなってくれ」と言われました。
ほどほどにしろ、と言われるほどの被害妄想をするようになったのは私のせい?
あの頃のように、無視されるんじゃないか。笑われるんじゃないか。敵意を向けられるんじゃないか。独りぼっちになるんじゃないか。
先生のように「任せておけ」と言われて信じて裏切られたらどうしよう。親からまた「お前の親なんかやめてやる」って言われたらどうしよう。
毎日毎日不安でたまりませんでした。
次いついじめられるのか。明日学校に行ったらみんなから無視されたらどうしよう。
そのすべてを、親のせいにしていました。
あなたがちゃんと聞いてくれれば私はちゃんと人の前で泣けたのに。
あなたが親をやめると言ったあの時、私も子供をやめたんだよ。中学生が愛を知らないまま大人になろうとしたんだよ。
あなたが信じてくれなかったから、私もあなたたちを、まわりの人すべてを信じられなかったんだよ。
繰り返し押し寄せてくる不安や恐怖にちいさな少女は耐えられなくて、毎日泣いていました。毎日誰かを心の中で攻撃して、誰かに責任を押し付けることでしか自分の身を守る方法がわからなかったのです。
2.「私は愛されないのではないか」いじめによって崩された自信
いじめを受けたとき先生に相談したけれど結果悪い方向に転んでしまったことがあります。
その時、「先生は私のことなんてどうでもよかったんじゃないか」と感じました。
親からも心無い言葉を言われ、「愛されている自信」なんて持てるわけがありません。
友達でいてくれる人も私を心配してくれる人もいたけれど、その愛情を信じることができませんでした。
どうせみんな私を捨てる。どうせみんな「鷹れんのことなんてどうでもいい」って思ってるにきまってる。どうせみんな陰で私を笑ってるんだ。どうせみんな、私のことなんか好きじゃない。
まわり全てを疑うことでしか、「信じた人から裏切られたときのつらさ」を和らげる方法がわかりませんでした。
それから、何か提出したり発表するときにも「馬鹿にされるんじゃないか」「笑われるんじゃないか」などと思ってしまい、だんだんと自信はなくなっていきました。
大好きだったお絵かきもやめて、作文や文集などには無難なものを引用して「自分の言葉」を紡ぐのをやめました。
私は愛されない。私は褒めてもらえない。
自信は崩され、私の心は「自己否定」で満たされていきました。
その変化に気づいてくれる人は、誰一人としていませんでした。
また、学校の先生や家族を信じられなくなった私ですが、それと同時にいじめとなんの関係もない人(たとえば親戚や、学校の違う友人、配達にくるお兄さん)に対しても「信じるのが怖い」と思うようになりました。
裏切られたらどうしよう。
その不安でいっぱいでした。
今、思うこと
正直、今でもちょっぴり不安です。
夢に出てくることも、突然夜涙が出てくることもあります。
けれど、前と比べて変わったことがあります。
前は、その不安・恐怖がやってくると、過ぎ去っていくまで独りで耐えていました。頭まで布団をかぶって、独りぼっちで泣いていました。
しかし今は、誰かにメールやLINEをするようになりました。
ココトモに出会えて、みんなに出会えて、
人を信じることに臆病になってしまった私の代わりに真っ先に私を信じてくれる人の存在を知って。
私はまた、誰かを信じることができるようになりました。
少し前にも、違うことである人に相談したのですが、「話してくれてよかった」「鷹れんさんに頼ってもらえて嬉しい」と言ってくれました。
私は人に頼られたり人が関わることで力を発揮する(人の笑顔が原動力になる)タイプなのですが、何故だか「自分が頼ることは迷惑だ」と考えていたんですね。
本当は人を信じたかった。愛されたかった。愛したかった。
私の奥底にあったその望みは、拒否されることを恐れてなかなか出てきてくれませんでした。
時間はかかったけれど、今では無事、その望みを少しずつでも叶えていけている気がします^^
ココトモハウスができてから、人とハグしたり握手をする機会がすごく増えました。
人は、記憶の中よりもずっとずっと温かくて、安心できる存在だったんですよね。
今までの分も含めて、これからたくさんの愛を伝えていきたいです(*´`)♡
鷹れん
- 不登校生のための『無料LINE相談』24時間受付中!
-
candleでは、不登校の小中高生からの悩み相談を「LINE」で24時間いつでも受付しています。相談はすべて無料!不登校を経験したスタッフや、カウンセラーの資格を持つスタッフたちがあなたの相談にのらせていただきます(*´`)
無料LINE相談はこちら