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あなたの「あか」は何色?

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突然ですが皆さん、上の写真のイチゴは何色に見えますか?
きっと多くの人が「あか」と答えると思います。
けれど、その「あか」は、まわりの人とは違うかもしれません
実は私たちの色の見え方は少しずつ違っています
上の写真が、私のいう「みどり」に見えている人もいるかもしれないのです。
同じ「あか」だとしても、ちょっとピンクよりだったり、ちょっと赤みが強かったり、ちょっと淡くみえていたり・・・人によって、少しずつ違っているのです。
私たちはみんな、ちょっとずついろんなことが違っていますよね。
「平均的な身長」「日本人の基本的な性質」「年齢に応じた発達段階」みたいな「一般的な平均値」はあるけれど、その平均値にピッタリ収まる人はなかなかいません。
色の見え方も同じことで、全員が全員全く同じ色を見ているとは限らないんです
以前はそういう違いを調べる検査があったようですが、「必要ない」という判断がされなくなったんだとか。だから今では、本当は一般的に言う「みどり」に見えているとしても「あか」を「あか」と言うことができるのなら全く問題ないのです。

大切なのは、「言葉」で結べるかどうか

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世の中にはいろいろな言葉があります。
特に日本語は、同じ「あお」だとしても、427色に分かれているんだとか。四季の移ろいや色の変化を敏感に捉える日本だからこそのもので、その中でも女性はより細かく色を識別しやすいそうです。
でもそれは統計的なデータに過ぎず、ある人はそれが「あか」に見えているのに、違うある人はそれが「みどり」に見えているかもしれません。
けれどそれは、中々分からないことです。同じ「あか」として通じ合っているから。
見えている色が微妙に違っていても、生まれたときからずっとそうなら「この色は“あかいろ”と言うんだな」と思って育つため、実際に見えているのが「みどり」だろうが「あか」だろうが「あお」だろうがそんなことは関係なく「あか」という一種類の色で通じ合うことができます。
そもそも「色」に名前なんてないですよね。私たちが「あれは赤」「これは青」「それは黒」と分けて名前をつけているだけです。
つまり、私たちは色そのものを共有しているわけではなく、「言葉」を共有しているに過ぎないのです。
難しいけれど、うまく伝わっているでしょうか;;
これって、色以外のものにも通じますよね。
例えば私はよく「不登校になった人って学校嫌いになるんじゃないの? なんで学校の先生になりたいの?」ときかれます。
たしかに不登校になった人の中には学校や先生(大人)が嫌いになる人はたくさんいます。けれど、不登校になったからといって学校が嫌いになるわけではありません。不登校になったからこそ先生という夢を志す人も確かにいるのです。
これ以外にも、「機能不全家族で育った子どもはこうだよね」とか「いじめを受けた人ってこうだよね」とか「愛されなかった人ってこうだよね」とか「発達障害のある人ってこうだよね」とか「勉強ができない人ってこうだよね」とか「セクマイの人ってこうだよね」とか「アニメ好きな人はこうだよね」とか、他にも色々・・・ここには並べきれないけれど、世の中にはたくさんの「レッテル」「カテゴリー」があります。
その「こう」って、なんなんですか?
機能不全家族で育ったのもいじめを受けたのも愛されなかったのも発達障害をもっているのも勉強ができないのもセクマイなのもアニメ好きなのもその人の「ひとつの特徴」でしかありません。
身長が高いとか、声が低いとか、スポーツが得意とか、歌が苦手とか、ものを覚えるのが早いとか、動物が好きとか、読書が趣味とか、それらは全部「特徴」のひとつなんです。それらとなんら変わりありません。
機能不全家族で育ったからといって、いじめを受けたからといって、「そういう経験を持つ人すべてに当てはまること」なんてないのです。
愛されなかった人は愛せない? いじめを受けた人はいずれ仕返す? いいえ、そんなことはありません。「自分が愛を知らなかったからこそ愛に溢れた人生にしたい」と言う人や「いじめを受けた分まわりを大切にしたい」と言う人をたくさんこの目で見てきました。
私たちはカテゴライズすることでとても便利に過ごせています。
前述した色の件だって、「色に名前をつける」ということをしなければ不便でしかたないですよね。
カテゴライズする、名前をつける、統計的なデータで判断するなどは、世の中をとても豊かにしてくれます。しかしそれと同時に「偏見」も生み出してしまいやすくなるのです。
そのことを、今一度、気をつけなくてはいけないかもしれません。
鷹れん

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