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コミュ障のわたしがコミュニティスペーススタッフになれた「コミュニケーションのコツ」

突然ですが皆さんは、初対面の人と一緒に過ごしたり、複数人での会話を楽しんだりすることは得意ですか?
きっとこの問いに「はい! 得意です!」なんて自信を持って答えられる方は、そう多くはないと思います。

初対面では何を話せばいいのか分かりませんし、ましてや相手と年代も仕事も違ったら余計に話題選びに悩みますよね。
また、4人程度ならまだよくても、8人、10人と人数が増えていくと、「いつも聞き役に回ってしまう」「急に話が振られた時考え込んでしまってうまく答えられない」と悩んでしまうことも多いのではないでしょうか。

わたしは現在、コミュニティスペース「ココトモハウス」にて、管理人を務めながら、スタッフとしても活動しています。
そんなことを言うと、よく「人と話すことが好きなんですか?」「昔から社交的だったんでしょ」なんて言われます。

人と話すのは好きです。昔から人に興味を持ちやすい性格ではありました。
でも実は、ずっと昔から「コミュ障」だったんです。
……といっても、きっと信じられない方が大半ですよね(笑)

そこでまずは、わたしがコミュ障だった頃のことをお話しします。
「はやくコミュニケーションのコツが知りたい!」という方は、コチラ「コミュ障でも大丈夫!人と自然に話せるようになるための3つの方法」をご覧ください。

「ただ聞いてるだけ」わたしのコミュ障体験談

コミュニケーションが苦手だった理由

物心ついた時、わたしはものすごく人見知りな性格で、特に複数人でおしゃべりするとなると、途端に静かになってしまう子どもでした。
「れんちゃんはどう思うの?」突然そんなふうに声をかけられても、うまく答えらえなくて。
考え込んで答えを出した頃にはみんなはとっくに次の話題に移っていた……、なんてことを何度も経験しました。

2人きりでもずっと話を聞いていることが多かったですし、相手が初対面ともなるともう。
聞き役とか聞き上手なんていういいものではなくて、単に「聞いてるだけ」で精一杯だったんです。

絶妙な相づちを打てるわけでもないから相手も話しづらくなり静まり返ってしまう……そんなことがほとんどでした。

何か話したいことがあったとしても、そのほとんどは自分の頭の中で生まれてただ消えてゆく、ということを繰り返していました。
自分の話をしてもつまらないに決まっていると思っていましたし、そんなつまらないことに付き合わせてしまうのも申し訳なくて、ただ押し黙っていたのです。

そんなだから、信頼できる友人もおらず、わたしの話し相手は当時飼っていた犬だけでした。

当時、なぜわたしがそんなだったのかといえば「自分の意見を否定されるのが怖かったから」です。
「そんなことできるはずがない」「どうせお前には無理」そんな言葉をたくさん言われてきたわたしは、いつしか「自分の考えを言ってもどうせ否定されてしまう」と考えるようになっていました。

言わなければ否定されない。否定されなければ傷つかない。
そう、自分の心にどんどんフタをする癖がついてしまいました。

しかし、今考えると、周りからはそんなコミュ障には見えていなかったと思います。
わたしは子どもの頃から「論理的に考えて出た主張」には自信を持つことができました。だから、例えばクラスで話し合いがあったり、何か発表したりする場合には、堂々と自分の意見を述べられていたのです。
自分の感情や想いには「根拠」がないから、思うように表現できなかったのですね。

そんなわたしがコミュニティスペースのスタッフになったわけ

コミュニケーションが大の苦手なわたしがなぜ今コミュニティスペースに関わっているのか。
それは、今から5年前にさかのぼります。

当時、高校2年生、16歳。
相変わらずの「議論は得意だけどおしゃべりは苦手」というヘンテコな性格のまま、わたしはすくすくと育っていました。
ひとつ変化としてあったのは「対面でのコミュニケーションは苦手だけど、ネットを介しての文字での会話であれば普通に話せるようになった」ということ。

生まれた時にはもう家にパソコンがあるような家庭で育ったためか、小さい頃からネットは身近な存在でした。(母の話によると、幼稚園生の時には買い物ゲームを楽しみ、小学生の時にはひらがなでチャットをしていたのだそうです。)

ネット上であれば、住所や氏名を公開せずとも交流できるので、「この人嫌だ」と思ったらすぐに関係を断ち切ることができます。
その弱弱しいつながり方が、人とつながることに恐怖心を持っていたわたしにとっては心地よかったのです。

そうして見つけたのが、お悩み相談サイト「ココトモ」

不登校やいじめで悩んできたわたしは、「人と話すのが怖い」と思うと同時に「誰かの役に立ちたい」とも思っていました。

対面で何かするとか、そんな積極的なことはできなかったけれど、ネット上での活動なら何かできるかもしれない。
ココトモは今では相手の求めるものに合わせた4つの相談サービス(メール、掲示板、でんわ、対面)を提供していますが、当時はまだメール相談だけだったので、思い切って参加してみることにしたのです。

今から考えると、よくあんな世間知らずのちんちくりん(?)を歓迎してくれたものだな、という感じです(笑)

そして活動を始めて1年半くらい経った頃でしょうかでしょうか。
一緒に活動をしている方から、「ココトモのメンバー何人かで花火大会に行かないか」という提案がありました。
わたしはメール相談やブログといったネット上のつながりを通して、じょじょに「自分が何か言っても否定されなかった」「ここの人たちなら受け入れてくれるのでは?」と考えられるようになってきていました。
そして「この人たちとリアルで会ったら、どんな感じなんだろう」と興味が湧いたのです。

無事花火大会でメンバーの方たちと初対面を果たしたわたしは、その人の好さに驚愕。
今まで傷つけられてきた、ここまでコミュニケーションを怖がるようになってきた要因であった経験が、どれほどちっぽけな世界での出来事だったのかを思い知りました。

それから数年後。
「人と話すなんて無理!」だったのが、「もしかしたら対面でのコミュニケーションっておもしろいかも?」になり、やがて「もっと相手の話を掘り下げられるようになりたい」と考えるようになってきました。
ちょうどその頃募集をしていたのが、ココトモハウスのスタッフです。

ココトモから派生した取り組みであり、当時のスタッフさんにも仲の良い人がいたので、思い切って飛び込んでみることにしました。

いざスタッフに!でも、うまくいかないことばかり……。

スタッフになってすぐにコミュニケーションが得意になったのかといえば、そんなわけはありません。

当時のわたしはあくまで「人と話すのって楽しいかも」「もっといろんな人と話してみたいかも」くらいのもので、例えば初対面の人に自分から話しかけるとか、何人かいる状況で話題を振るとかっていうことは相変わらず苦手なままだったのです。
「あの人ほんとは話したいことあったんじゃないのかな……」「せっかく相談してくれたのにうまく受け答えできなかったな……」
スタッフをする日はいつも葛藤ばかり。
自分の足りないところは痛いほど見えているのに、足らせることもできなくて、悩んでばかりでした。

それでも、なんとか自分を変えたくて、周りの人の力になりたくて、自分なりに工夫を重ねてきました。
結果、今ではスタッフだけでなく管理人も務め、訪れる方からも「れんちゃんに話して楽になった」「れんちゃんがスタッフに入ってたから来たんだよ」なんて言っていただけるようになってきました。

今でも人と話すのはちょっぴり緊張しますが、少なくとも「コミュニケーションに対する苦手意識」はほぼゼロになったかな、と思っています。

コミュ障でも大丈夫!人と自然に話せるようになるための3つの方法

前置きが長くなりましたが、ここからが本題。
コミュニティスペースのスタッフ・管理人を務めるわたしなりの、「コミュニケーションが得意になる3つのコツ」をご紹介します。

1.背筋を伸ばして、相手と目を合わせる

人には、自分の姿勢や立ち振る舞いが感情を左右する、という性質があります。
つまり、猫背で目線を落としていれば、それに合わせて感情も落ち込み、自信が芽生えなくなってしまう。逆に背筋を伸ばして目線を上げれば、ポジティブに考えやすくなり、自信を持ちやすくなる、ということ。

また、背筋を伸ばしていると声が出しやすくなるので、ぼそぼそとした声になってしまう心配もなくなります。
何度も聞き返されると、「間違ったことを言っているんじゃないか」なんて不安になってしまいますからね。
しっかり話し、しっかり目を見る。それだけでも、ずいぶんとコミュニケーションがとりやすくなると思いますよ。

2.趣味を持つ

コミュニケーションを苦手に感じてしまう原因のひとつが「自分が話せるものが何もない」というものです。

「休日はなにしてるの?」「どんなことが好き?」
そんなふとした質問にうまく答えられないと、自信を無くしてしまいますよね。

そこでオススメなのが、趣味を持つことです。
読書でも映画鑑賞でもお絵描きでもスポーツでも、なんでもかまいません。
打ち込んでいるものについてであれば、質問にも答えやすくなります。

自己紹介などする場面でも、趣味は心強い味方となってくれますから、ぜひ次の休日から始めてみてはいかがでしょうか。
共通する趣味を持っていた場合、そこをとっかかりにして話しかけやすくなる、という利点もありますよ(*´`)

3.「質問力」を磨く

コミュニケーションは、一方通行では成立しません。
間をあけてはいけないと自分ばかり喋ってしまっても、自信がないあまり一言も喋らず相手に任せてしまっても、コミュニケーションは成り立たなくなってしまうのです。

といっても、「質問力」なんて言われたって、どう磨けばいいのか分からないですよね。
そんな方は、ぜひ「5W1H」を基本にしてみてください。
誰でも一度は聞いたことがあるはずです。

5W1Hは「いつ(When)、どこで(Where)、だれが(Who)、なにを(What)、なぜ(Why)、どのように(How)」の6つをまとめたもの。
これを利用することで、誰でも簡単に質問できるようになりますよ。

コミュニケーションにおいて、一番大切なこと

ここまで、コミュニケーションのコツについてお話ししてきました。
しかし、コミュニティスペースの管理人を半年ほどやってみて、気づいたことがあります。

コミュニケーションにおいて一番大切なのは、あらゆる人を魅了する話術を持っていることでも、相手の話の本質を見抜く見事な洞察力を持っていることでもありません。

「自分ではなく、相手を見る」ことです。

わたしがうまく周りとコミュニケーションをとれなかった時は、常に「こんなことを言って笑われないだろうか」「嫌われないだろうか」ということでした。
それって、相手のことを気にしているように見えて、実は自分のことを見ているだけなんですよね。

相手から見て、自分がどういうふうな人間なのか。
それは、相手にしか分からないことです。

自分から見たらとってもすてきな人なのに、他の人から見たらそうでもない、なんてことはよくあるはず。
誰かから見たあなたは「嫌いな人」かもしれないけれど、別の誰かから見たあなたは「すてきで愛おしい人」かもしれません。

自分の発言が相手にどう受け取られるかではなく、自分のことが相手からどう見えているのかでもなく。
「相手にどんなメッセージを伝えたいか」「相手はどんな話が好きなのか」といったことを考えてみてください。

人は、自分に興味を持ってくれる人を無条件で嫌うことはありません。
聞いた人全員が笑うような鉄板ネタを持っていなくても、自分の考えをするすると語れなくてもいいのです。

「あなたが対面している人は、どんな人なのか」
興味を持って、話を聞いてみてください。
きっと相手は、すばらしい笑顔であなたに話をしてくれると思いますよ。

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