「損な役回り」について考えてみる

掃除のときはみんながサボって遊んでいてもひとり黙々と続けていた。委員決めや係り決めで決まらないときは立候補していた。朝、みんなが来る前のはやーい時間に来ては教室の掃除をしていた。
そんなことを繰り返していると、たまーに「損な役回りだねぇ」と言われることがありました。
私自身にはそんな考えはありませんでしたが、それから時折「私は損をしてるんだろうか」と考えるようになりました。

損な役回り

世の中には「損な役回り」という言葉があります。汚れ役や貧乏くじなんてふうに言ったりもしますね。みんながやりたがらないような役。
たとえばみんなは楽しく遊びに行ったのに自分はひとり居残り作業とか。同僚の仕事をフォローして自分の仕事は終わったのに残業とか。先輩は楽なことをしながら厳しいことは自分がひとりで担ったりだとか。
具体的な例を挙げられると、「そういえば私はそういう役割が多かったかなぁ」と思ったりもします。
幼稚園の演劇発表会の頃から、私は俗に言う「脇役」を担ってきました。みんなが面倒くさがるポスター制作やパンフレットを綴じる作業などを率先してやってきましたし、友達同士で遊ぶときにも最初に荷物番をするのは私。ごはんに行ったときには、みんながお喋りしている間にお肉を焼いたりお皿に取り分けたりしていました。
でも、それを悲観したことはありません。「どうして私ばっかり・・・」と考えたこともありません。
私は脇役もポスターもパンフレットも荷物番も、いやいややっていたわけではないのです。むしろ目立つポジションが苦手だったので、そういった縁の下のような役回りは性に合っていましたし、すごく楽しかったです。
みんながシンデレラのキラキラドレスに憧れていた頃、私はそのキラキラドレスを作り出す人に憧れていたのです。
私は自分が好きなことをやっていただけで、その結果、一番「損だ」と言われるポジションになるのが多かっただけのこと。だから「損させてごめんねぇ」みたいに言われてもいまいちピンと来ませんでした。
世の中には「誰でもできるけど誰かがやらなきゃいけないこと」というのがたくさんあります。そういうことをやっている人には、決してスポットライトは当たりません。もしかしたら「これは本当はいらないのではないか」「自分が居なくなっても誰も困らないのではないだろうか」と考えながらその役割を担っている方もいらっしゃるかもしれません。
けれど私は、そういう役が大好きです。
つまりはなにが言いたいのかと言えば、「損な役回り」は人によって違うということ。それを「損」に感じるかどうかなんて、人によって違って当たり前なんです。
例えば誰かは「人の仕事が遅れたせいで自分も残業してる」状況を「損だ」と言うかもしれません。でも私はそれを「損」だとは感じないし、ではなにを考えてるのかといえば「何故その人は仕事が遅れたんだろう」とか「どうしたら短縮できるだろう」とか。
仕事が遅れた原因が分かれば対策がとれるかもしれないし、それはその人だけでなく自分にも繋がるかもしれません。短縮する方法が分かれば、その次の仕事に活かせるかもしれません。
仮に自分が「損な役回りだ」と感じることがあったとしても、私はそれを悲観する暇があるのなら次のために考え続けていたいです。
・・・とかいっときながら「私ばっか・・・」ってひとりで悩む夜もあるけれどね。
鷹れん

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