不登校だった中学生は高校進学できるのか

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私・鷹れんは過去二度の不登校を経験しました。中学一年生の二学期全部と、二年生の一学期全部の、計半年くらい。
二度目の不登校のあとは、隣の市の中学校に転校することで、学校に再び行くことができるようになりました。
復帰したといっても、中学二年生の二学期。もうすでにクラスや学年全体のコミュニティは出来上がっていたし、いやぁ苦労しました。
なによりも苦労したのは「高校進学」。中学一年生の一学期中も学校を休みがちだったので、出席日数はギリギリ、成績はよくて4(たしか平均評定は2.5くらいだったような…?)、転校先の中学でもいじめを受けその反発で始終イライラ・・・そんな状況の私にとって「高校への道」というのは決して優しいものではなかったのです。

不登校は高校進学なんてできないのかな?

転校先でも休みがちな日々はしばらく続いたので、本当に出席日数はギリギリでした。
一年生のときに三者面談で話すはずの「将来どんなことをしたいか」「高校でどんなことを学ぶのか」「普段の授業態度は」みたいな話は経験できないまま、二年生の三者面談。「どの高校を受験するか」「受験科目は何で勝負するか」など本格的な話ばかりでした。頭では理解していても心は追いついておらず、私は必死に考えていました。中学一年生当時の担任が一切信頼できなかったのだから、無理はありませんよね。
そんな私が親から言われたのは「学校選べないよ」の一言。先生からも「はやく考えないと受験終わるよ」などの言葉ばかり・・・私の心は追い詰められていきました。
不登校は高校進学できないのか・・・そんな言葉もよぎりました。しんどかったです。
結果的には、第一希望の高校に無事合格したのですが、その報告をしたとき父親からは「7対3で無理だと思っていた」と言われ、手放しで喜ぶことは出来ませんでした。
中学の先生には「5対5でどうかなーと思っていたけど、鷹れんは文章書けるし面接得意だしその分プラスになるからな」と言われ、ちょっと嬉しくなりました。
かくして私は、無事JKとなることができたわけです。

結論。不登校は受験のマイナスになるのか

もちろん出席日数や成績、学力などは不利になります。大学受験の際も、あと一日欠席が多かったら推薦をとれなくなるところでした。
けれど、「不登校から復帰した経験」「不登校で悩む人に寄り添うことができる心」「“できない”コンプレックスとの向き合い方」「学校に縛られない生き方」など、不登校になることで私が得たものは数え切れません。
実際面接の際も、「その高校を志望する理由」を作文にする際に不登校についても書きました。
その高校は、「中学までで力を発揮できなかった子にも、もう一度高校で頑張るチャンスを」といった考え方を持っていて、例えば受験の際に内申点や成績をあまり重視せず面接での受け答えや態度を重視していたり、中学の授業まで遡って教えてくれる時間を放課後に設けていたりしていました。
不登校によって遅れてしまった部分も、この学校に入学してからそれらのシステムを利用して勉強していきたい・・・というようなことを、作文にしたと思います。
その作文をもとにした一分間スピーチもあったのですが、終わったときには、面接官の先生三人から「オォ~・・・」という歓声のようなため息。緊張でガチガチでしたが、一瞬でほぐれましたね。ありがたかったです。
つまりなにが言いたいかといえば、不登校がマイナスになるかプラスになるかは当事者次第、ということです。
決して「人生の汚点」だとは思っていませんし、むしろかけがえのない貴重な経験ができたと感じています。しかし世界には、不登校やいじめによって大きなトラウマを胸に抱えてしまい、そのまま家や自分の世界に閉じこもってしまったり、生きるということをやめてしまう人もたしかに存在します。
それは別にその人が弱いからとか、その人が間違っていたとかいうわけではなくて・・・難しいけれど、その人に100パーセント責任があるわけでも、まわりが100パーセント悪かったわけではないと思います。
だからこそティーンズプレイスがひとつの「セーフティネット」のような場所になれたらと思っているし、自分の経験や知識をこれからも発信していけたらと思っています。
不登校だからといって高校を選べない、大学にいけないなんてことはありません。現に私も今じゃ理工学部の女子大生ですからね。
「不登校」「いじめられた経験」は決してマイナスにはなりません。けれど、無視してプラスにしなくちゃいけないわけでもありません。大切なのは、自分なりの「付き合い方」を考えてゆくことではないでしょうか。簡単なことではないですけれどね。
鷹れん
 

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