過保護な親との付き合い方

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ちょっと帰りが遅くなると「いつ帰ってくるの?」「どこにいるの?」「誰といるの?」とメールの嵐・・・
高校生にもなって門限は18時。友達と寄り道もできない・・・
着信記録は親の名前ばかり。誰かと連絡をとると、その履歴も全部チェックされる・・・
喧嘩をすると「あなたは悪くないから謝らなくていいのよ」の言葉。本当は謝りたいのに・・・
子供が愛おしいからこそ、愛しすぎてしまう。
子供からすれば「愛情の押し付け」ともとれてしまうような行動をとってしまう、そんな「過保護さ」に悩んではいませんか?
今回は、そんな過干渉・過保護な親に苦しんでいる方へのブログです。

そもそも過保護と過干渉の違いって?

Googleで調べてみると、
過保護・・・子どもなどを、必要以上にいたわって育てること。保護過剰。
過干渉・・・ある対象に対し、必要以上に干渉すること。

とでてきます。
簡単に言うと、過保護は「子供の望むことを必要以上にすること」で、甘やかし・必要なしつけをしないなどが当てはまります。
対して過干渉は「子供の自主性などを尊重せず、コントロールしようとすること」で、程度によってはモラルハラスメントや虐待となってしまう可能性もあります。
モラルハラスメントとは・・・精神的な暴力や嫌がらせをすること。略して「モラハラ」と呼ばれたりします。
「過保護」は、ある意味子供を育てる過程で必要なことかもしれません。
特に0歳~6歳くらいまでの期間は、必要以上に見ていないと思わぬ事故に繋がるかもしれないし、ある意味過保護であることが子供の命に関わります。
しかし子供はいつまでも親に育ててもらえるわけではありません。いつかは家を出て、自立し、新しい家庭を築いていくもの。あまりにも過保護・過干渉に育てられてしまうと、「自分で選択が出来ない」「自立できない」人になってしまう恐れがあります。
いつか社会に出たとき苦労するのは、過保護に育てた親ではなく育てられた子供本人。自分の親が過保護か過保護でないかをきちんと自分で判断し、もし過保護・過干渉だと思った場合は適切な対応をしていくことが重要となります。
ということで今回は、過保護な親の特徴や付き合い方などを書いていきます。

あなたの親は大丈夫? 「過保護な親の行動」6つ

「過保護な親ってどこからどこまで? もしかしてうちの親も・・・。」なんてふうに思ったら、是非下記6つの項目に当てはまるかを考えてみてください。

  • 自分のことを人一倍心配してくる
  • 自分がやるべきことも率先して親がやっている
  • 自分が望むと、全てのものを買ってくれる
  • 自分の交遊関係に口を出してくる
  • 自分の自由にさせてくれない
  • 自分のことについての決定は親がする(例:進学する学校の決定)

〇個以上あてはまったら過保護などの明確な境界線はありませんが、これらが「過保護な親によく見られる行動」です。
当てはまるのがひとつだけでも、それがとても強く行われている行動なら、それだけで過保護な親になってしまうかもしれません。
自分の親が過保護か過保護でないか、判断はできましたか?
次は、そんな親との付き合い方を考えていきましょう。

過保護な親との付き合い方3つ

親としては「子供への愛情ゆえの行動」かもしれないけれど、子供側から見ると、いつまでも耐えられるものではありませんよね。
特に思春期である10歳~16歳頃は、親への秘密や親に知られたくないことも出てくるでしょう。
けれど、ハッキリ「過干渉なんだよ!」と伝えることは中々できない・・・そんな風に悩む方のため、「過保護な親との付き合い方」を考えて生きましょう。

1.自分の中で整理をつける

「親の期待に全てこたえる必要はない」「親が言ってることは親の意見。自分の意見をもとう」
など自分の中で親とのことを整理できると、親に多少過保護・過干渉に接せられても割り切れるようになります。ある意味「親から自立する」とも言えるかもしれません。
特にオススメなのは、「小さな反抗」を繰り返すことです。
過保護・過干渉の親は、子供のことをコントロールしようとする場合が少なくありません。こういう人と付き合いなさい、この服を着なさい、この職業に就きなさい、何歳でこれをしなさいなどなど・・・やってられません!!
しかしいきなり職業選択などの人生に関わることや、命に関わることで反抗するのは逆効果になってしまいかねません。親の過保護がもっと増して、GPSで居場所を監視されたりもっと束縛が厳しくなってしまうかもしれないのです(;;)
ここでの目的は「親の過保護を抑える」ことではなく、あくまでも「自分の中で整理をつける」ことです。親がなんと言ってこようと自分のしたいものを選んでいい。親が拒否しても自分の人生なんだから言う事をきかなくてもいい。そんな考えを強く持つことが大切です。だから「小さな反抗」。たとえば服装などなら、今日からでも変えられるのではありませんか?
ただこれは、親の過保護・過干渉が一定までの場合です。あまりにもひどい場合には、自分の心や体がつぶれてしまう前に、もっと具体的な対処をしなくてはいけません。

2.親との距離を遠くする

未成年の間は保護者の許可が必要となるので一人暮らしは難しいかもしれませんが、祖父母などの親戚の家に泊まりに行くなど、短い期間でもストレス発散になるのではないでしょうか。

  • 親からの電話や連絡に応答する頻度を減らす
  • アルバイトやボランティアをする
  • 友達などと約束をつくる
  • 図書館や学校などで自習をするようにする
  • 親に関係なく自分の趣味に没頭する時間をつくる(読書や音楽鑑賞など)

・・・などなど、家にいる時間を減らしたり、自分の時間をつくってあげるのも効果的でしょう。
しかしこれらはあくまで一時的なもので、特に連絡の頻度を減らすなどをすると親によっては「こんなに愛情を注いでるのに!」「大切にしてるのに!」と、より過保護に、より過干渉になってしまう可能性もあります。
親の過保護度を考えながら、自分にも親にもストレスの少ない距離感・考え方を探していきましょう。

3.親にしっかり伝える

自分の中で整理できないくらい干渉してくる! 距離感を遠くしても近づいてくる! もーう耐えられない(>_<)
となってしまったら、きちんと親に伝えることが最短最良の道になるのではないでしょうか。
過保護・過干渉の度合いによっては伝えることにひどく恐怖を感じてしまうかもしれませんね。そういうときは一人で伝えようとせずに、まわりの信頼のおける人や親へ意見できる人(親の親など)に相談することもひとつの手かと思います。
伝え方も様々。それとな~く雰囲気をにおわせるのとストレートに伝えるのとでは、親の受け取り方も変わってくるでしょう。
私のオススメは「手紙」です。
自分の考えを自分のペースでしっかりと書けますし、書いた時点で気持ちが落ち着いたら、渡さずに仕舞っても大丈夫です。
渡す方法も、対面、置いておく、手紙らしく郵送・・・など様々で、自分の気持ちや親との状況にあわせて選択することができます(*´`)
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4.親を捨てる覚悟を持つ

「付き合い方3つ」を紹介してみましたが、いかがだったでしょうか。
伝える、距離を置く、整理をつける……いろいろありましたが、結局はこれに尽きる気がします。
「親を捨てる覚悟」です。
自分の人生において、どうしても譲れないものというのはいずれ必ずやってくると思います。それが結婚か、仕事か、信念か、もっと違うものなのかは分からないけれど、必ずです。誰にでも、平等に、その瞬間は訪れます。
そのときに、過干渉・過保護な親をいざとなったら「捨てて」、自分の人生を歩く、ということも必要になってしまうかもしれません。
10代は保護者の許可なしに家を出ることはできないから、実際に捨てるかどうかの選択を迫られるのはもっと何年も先でしょう。けれど、今から「いざとなったら捨ててでも生きてやる」と強く気持ちを持つことは、今のつらい状況を生きていく中で、少しでも力になるのではないでしょうか?
私の親はきっと過保護というほどでもないのでしょうが、それでも私はいざとなったら捨ててやるという覚悟を持っています。親の人生を守っていくのは、子の役目ではないからです。(介護がどうとかいう話はおいておいて、親の人生の責任をとるのは誰か、という話だと思ってくださいね)
自分の人生は自分しか歩けないのと同じように、他人の人生は他人しか歩けません。
それを覚悟することだけでも、世界はほんのちょっぴり変わるのではないでしょうか。

過保護な親に苦しむ方へ

その過干渉さに苦しみながらも、それを親御さんに言えない方も多いと思います。
それは、その行動の裏に隠された「親の愛情」を感じ取っているからではないでしょうか?
できれば、転ばずに、ケガをせずに、傷をつくらずに生きていってほしい。そんな愛情もあるかもしれません。
しかし、親がずっと子供を守り続けることはできません
苦しまずに悩まずに生きていく方法なんて、ないと思うんです。
親が守ってあげられる時だからこそ、転ばない方法より、起き上がる方法を。
ケガをしない方法より、ケガを治す方法を教えてあげる。
それもまた、親の愛情ではないでしょうか。
大切なのは、「自分はどうしてほしいのか」という軸をしっかり持つことだと思います。
親の行き過ぎた愛情や、方向・方法をちょっぴり間違ってしまった愛情だからこそ起こる過保護・過干渉。
その理由から、「親の愛を理解できない」と苦しんでしまうかもしれません。
しかし、育児や子育てに正解はありません。
親から見た「最善」と、子供が求める「最善」は違うかたちかもしれません。
きちんと「自分が感じていること」「自分が本当に求めていること」を親に伝えることで、お互いの「最善」の間にある差を少しずつでも埋めていけるかもしれないのです。
一時的には、親と気まずくなる可能性もあるでしょう。
しかし長期的に見れば、伝えた方がよりよい関係になれると思います。
私は父親に対して「過保護だなぁ」と感じていたけれど、なかなか伝えられませんでした。その間もずっと父親は父親なりの愛情をもっていて、私は私なりの悩みを抱えていました。けれど、一度気持ちを伝えてからはだいぶ落ち着いて、以前より自由に過ごせるようになりました。
父親の方も自分の趣味や仕事が充実しているらしく、今では週に1回顔を合わすか合わさないかくらいです。たまにLINEで無意味に動物の画像を送ってきたりするので、自分が付き合える範囲で付き合っています。
お互い譲れるところは譲って、けれど我慢したくない部分はちゃんと伝える。勇気を出して伝えることで変わることが、あるのではないかな(*´`)
今は我慢してしまうかもしれないけれど、その心の中にある葛藤を、いつか伝えたい人に伝えたいだけ伝えられるようになればと思います。
最後までお読みいただき、有難うございました^^
※過干渉は、先に書いたとおり虐待やモラハラになってしまう恐れもあります。もし暴力を振るわれたり、異常なほどの過干渉さに悩まされたりしたら、公的機関・民間施設(警察、児童相談所など)に相談することが必要かもしれません。自分がどれくらい窮屈さ・恐怖を感じているのかを考えながら、適切な行動をとっていきましょう。
鷹れん

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