教室に入るのが怖い、校門を通るのも嫌だ、月曜日の朝はいつも憂鬱……。
このコラムを読んでいる方は、きっとそんな不安を抱えているのだと思います。
学校のことが怖いと感じているのは、あなただけではありません。
「学校が怖い……」学校恐怖症について
「学校恐怖症」をご存じでしょうか。
対人恐怖症の一種で、心理的な原因で学校が怖くなり、学校に「行けない」状態になることを指します。
症状は午前中が重たく、夕方になるに連れ軽くなる傾向にあるため、周りの人は「単に怠けているだけ」「サボりたいだけ」と受け取りやすく、なかなか理解されにくいのが特徴です。
学校への恐怖心を持ったまま無理に学校に通っていると、どんどん心と身体に負担がかかって、学校に行けなくなる可能性があるのですね。
だから、今「学校が怖い」と感じているなら、少しずつその原因を取り除いたり、問題を解決したりして、恐怖心を和らげていく・気持ちを落ち着けていくことが大切なのです。
学校が怖くなる原因とは
学校が怖くなる原因は、人によってさまざまです。大まかに分けると、以下の5つに分類できます。
1. 人間関係が不安
いじめが行われていたり、クラスに馴染めなかったり、人間関係について不安・悩みがあると、学校へ行くのが怖くなることがあります。
特に中学校・高校ではグループ活動も多く、クラスに居場所がないと毎日過ごしにくいんですよね。
人間関係がうまくいかない、人とうまく話せないなどのコンプレックスを抱えていると、学校が億劫になり、だんだんと恐怖心を持ちやすくなるのです。
2. 過去に嫌なことがあった
過去、学校で嫌な目に遭った経験がある場合も、学校が怖く感じるようになりやすいです。
現在は解決していても、その時のショックを引きずっていたり、クラスの人間関係などに影響していたり、なかなかサッとは切り替えられないもの。
時が経つと共に解決するケースもありますが、長い間つらい思いを抱える人もいます。
3. 授業などでプレッシャーがかかる
学業不振や成績に対するプレッシャーから、学校への恐怖心を持つ人もいます。
特に大学付属校や中高一貫校の場合は授業のペースも早く、課題も多い傾向にあります。それらをこなそうと一生懸命になる内に身体が耐えられなくなり、心もつらくなってしまうのです。
4. 先生が怖い、威圧的
先生に対する恐れが学校に対する恐れとなるケースも。
先生が高圧的・威圧的だと、怖さを感じ、そのうち学校自体を怖がるようになります。
また、男性不信や対人恐怖などが原因となって、先生に不信感を持ち、学校が怖くなる人もいるようです。
5. 理由は分からないけどなんとなく怖い
「理由は分からないけど、なんとなく怖い」という人もいます。
いろいろな出来事が複雑に絡み合っていたり、ふとした一言や一瞬がキッカケとなっていたり。
そういった場合には、無理に原因と突き止めようとすると、余計に学校への恐怖心を持ちやすくなる可能性もあります。
原因究明には拘らずに感情そのものを受け止めることが大切です。
学校への恐怖心を和らげる方法
「学校が怖い」気持ちを落ち着ける方法は、人によって違います。ここでは参考までに、2つの方法をご紹介します。
学校の中に安心できる人/場所を見つける
学校が怖いと感じている方の多くは、学校というのを大きな一つの塊として捉えています。
でも本当は、いろんな先生がいて、いろんな同級生がいて、いろんな部屋があって、いろんな時間があるんですよね。
担任の先生は怖くても、保健室の先生はやさしいかもしれない。
授業中は怖くても、部活は楽しめるかもしれない。
クラスメイトは怖くても、違うクラスの人とは仲良くなれるかもしれない。
もちろん、怖い場所に無理に向き合う必要はありません。「怖い」「行きたくない」気持ちは大切にしてほしい。
ただ、もしもあなたが「本当は学校に行きたい」「学校で勉強したい」と少しでも思っているのなら、その気持ちも大切にしてほしいのです。
「学校が怖い」気持ちを話してみる
人は、悩みや不安を誰かに「話す」ことによって、自分の心から「離す」ことができるのだと言います。
「学校が怖い」「学校に行きたくない」というモヤモヤした気持ちを、まずは吐き出してみませんか?
話してみたら、少しスッキリできるかもしれません。
「近くに話せる人がいない」という場合は、電話やメールで相談する方法もあります。相談を受け付けているところをまとめていますので、ぜひチェックしてみてください^^
それでも学校が怖いときは、学校以外の場所も考えてみて
学校は「行かなきゃいけない」場所じゃない
忘れないでほしいのは、あなたが持っているのは「教育を受ける権利」だということです。
あなたが「学校に行きたい」「勉強したい」と思うなら最大限応援します。
しかし今「学校が怖い」「少し休みたい」と思っているのなら、休んでいいんです。学校は行かなくていいんです。
学校は「行かなきゃいけない」場所ではありません。
もし今、なんらかの不安や苦しさ、しんどさを抱えているなら、その心を大切にすることを一番に、どうしたいのかを考えてみてください。
あなたが安心できる居場所は必ずある
あなたが安心できる居場所は、必ずあります。
それは学校の教室かもしれないし、別の部屋かもしれないし、学校の外にあるのかもしれません。
もし、学校への恐怖心がなくならないなら、学校以外の場所にも目を向けてみてください。
フリースクールや、教育支援センター、学習塾、サポート校など、さまざまな場所が、あなたのことを待っています。
まとめ
今回は、学校への恐怖心を軽減する方法をご紹介しました。
「学校が怖い」と感じた時には、ぜひ参考にしてみていただけたら嬉しいです。
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